ラン科植物は森の新参者。
そして・・・「負け組み」。
更に・・・超生育が遅い。
本来なら、まともに考えれば、こんな植物は地球上で生き続けることが出来ない筈である。
しかし、これが植物進化の頂点にあるというのだから生き物は多様な進化。
ダーウインは・・・・
強い者が、大きいものが生き残るのではない。
環境に適応したものが生き残る・・・・と言った。
新参者のラン科植物に残されていた居住地は、
先達の植物達が・・・ほとんど生存不可能な場所。
又は、見捨てた場所である。
灼熱の炎暑の中にも棲息地を広げているラン科植物も多い。
こういうランは、どうやって夏ばて、夏負けを防いで・・・夏を越しているのであろうか???
こういう環境に適応するには、己の体の機能、構造をそれに適合するように変化させるのは、
多くの植物で見ることが出来る。
しかし、ラン科植物は・・・そんな当たり前の対応策以上のウルトラ対策を行っている。
ラン菌と共生した「菌根」を具備した。
材木腐朽菌の菌糸の機能、能力を・・・非常に狡猾に、上手く利用した。
夏負けの原因は、昼夜の高温で光合成が衰え、製造するエネルギー源の澱粉の生産量が減少するからである。
学校で教わる植物は、光合成で製造する澱粉をネルギーにしている・・・。
しかし、ラン科植物は「独立自養植物」ではない!
想定外のエネルギー不足が起きたときの対策を・・・常に行っている!
菌根。
現在も捨てていない!
材木腐朽菌が「枯れ落ち葉」「植物死骸」のリグニン、セルロース」を分解して糖、糖質を生産していることを知っている。
この枯れ落ち葉、植物死骸というのは、もともと光合成で作った澱粉から作られている。
材木腐朽菌の酵素が分解すれば澱粉と似た構造の糖、糖質が出来る。
この糖を横取りすることを考えた。
そうすれば、高温で光合成が衰え澱粉が減少した分のエネルギーの不足分を補うことが出来る!
人間も猛暑で食欲が衰え、エネルギー不足で夏負けして病院に行けば・・・
糖のブドウ糖点滴、注射・・・で応急処置する。
ラン栽培にこれまで使用されてきた用土には、
ラン菌が棲息していない。
炭素源の枯れ落ち葉、植物死骸がない。
こういう鉢は、己の葉で行う光合成のみの澱粉のみで夏を生きなければならない。
夏バテで・・・肥料を吸える体力もない。
これが、現在のラン栽培の夏の現状である。
SUGOI-neで植えると「夏に株が衰弱しない」・・・・と多くの人がいう。
これが花立ち、花付き、花の重量、花保ち・・・・W芽・・・になって現れる。
花にシミが出なくなる。
花びらの細胞膜もセルロース、リグニンで出来ているから、
澱粉、糖、糖質が充分にあれば、丈夫な細胞膜が出来るのは当然である。
植物は必ず増殖したいというDNAを持っている!
元気であればW芽を出す。
Wが出ない主な原因は夏負けである。
少子化減少は株の衰弱。
衰退の一途になり・・・やがて絶種。
こういう夏負け株を・・・株分けして、エネルギーのない水ゴケ、バークで植えたらどうなる????
体力のない身体で手術したようなもの。
人間もランも同じ生き物。
水ゴケ、バーク、軽石栽培で肥料をやればやるほど・・・・夏負けが激しくなる!
葉が大きくなれば呼吸作用で使う澱粉が多く必要だからである。
多くの人が誤解しているのは・・・ここである。
ランキン削除の肥料浸け栽培ほど夏負けが激しくなる。
ラン菌の棲息しない用土で栽培したものと、SUGOI-ne栽培のランの違いは「夏ばて」に現れる。
夏ばてを防止する方法
SUGOI-neで栽培する。
その鉢に5月、6月、7月にSUGOI-ne源液を4から7日に1回与える!
源液にはラン菌が生きているから、元気の良いラン菌でSUGOI-neを激しく分解させること。
そうすると多量の糖、糖質が生まれるから、夏の前に体力隆々の株になる!
体内に充分な澱粉が貯蔵されるから、この澱粉を燃やすことで夏バテしない!
注意
夏ばてした株に、9月に肥料やれば、簡単にナンプ病に侵される株になる。
細胞膜が脆弱に出来ているから・・・簡単に病害菌の侵入を許してしまう。
秋になると気候が良くなり。株も元気になり、肥料を吸うようになるから、
9月に肥料を与えます・・・・こういう栽培法は本に書いてある。
とんでもない間違いである。
kouza 1bbk
ラン科植物は夏バテを
どうやって防いでいるのか